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第9回 選ばれる女の条件

[Image]
ノゾミの部屋は狂乱を極めていた。
丸められた服、投げ出された本、ビニールに入った大量の空き瓶、封が切られて放置されているお菓子の袋、雑誌の切抜きや丸めた新聞が床に…。

ああ、やめよう。切りがない。
わたしは、こたつの布団を引っ張って伸ばしながら、部屋を見回すのをやめてテーブルの上の切抜きを見た。そこには
『選ばれる女の条件:
 彼の一位指名は私のもの』
と書いてあった。


「ごめん。今、洗ってあるグラスがないから紙コップでいい?」

キッチンから紙コップと果実ワインを持ってノゾミが現れた。彼女の背後には、洗い物が積み重なったシンクが見える。
紙コップなのは構わないが、グラスくらい洗えよ? と言いたくなるのを飲みこんで、笑顔で紙コップとワインの瓶を受け取った。受け取ったけれど、置き場所がない。ノゾミはこたつに入ると、無造作に手で物を寄せてスペースを作る。反対の端から何かがどさどさと落ちていく。



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