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第11回 グラスの中

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「何かノゾミさんは、結婚相手とか恋人って感じじゃないんですよね」

三回目のデートで森川は突然そんなことを言い放った。今日は、かなりハイペースで飲み続けている。顔がかなり赤い。目も据わっている。あたしは激しく動揺して、震える手で飲みかけのグラスをカウンターに置いた。
「いや、別に女としての魅力がないとかそういうことじゃないんですけど」

森川が慌ててフォローする。
そんなフォローは、いらない。
まさか、こんなことになるなんて、油断してた。
森川は悪いと思ったのか、
「いやでも、俺、ノゾミさん結構好きっすよ、美人だし、話合うし、」
と、見当違いの言い訳をし続ける。

「ちがう、ちがう、ちがう」

思わず大きな声が出てしまった。
「そのセリフ、あたしが先に言おうと思ってたのに」

森川がぽかんと口を開けている。バーテンダーが、ちらりとこちらを見た気がした。あたしはカクテルを飲み干すと、
「場所変えましょう」
と、森川に提案した。



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