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第13回 月とベーコン 3/4

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「あたしのこと、好きなの、嫌いなの」

だから、全く意味が分からない。俺は長々と息を吐き出して、ノゾミのペースに巻き込まれるな、と自分に言い聞かせる。そうだ、俺、落ち着け。
「あのさ、もうちょっと順番に説明してくれないかな」
ノゾミは興奮気味に、セイジなら一緒に子供を育てるのにぴったりだとか、条件がちょうどいいとか、だから結婚しようとか、まくしたてている。俺は、聞きながらだんだんイライラしてくる。
こいつは、いつだってこうだ。
男を何だと思ってるんだ。
今回だけじゃない。
今までの相手とだって、全部そうだった。
「大体、お前はいつも打算的すぎるんだよ。条件がどうとか、得だとか、損だとか、理由がないと恋愛できないのかよ」
「できないよ」
おいおい、開き直るなよ。何て言い返してやろうか考えていると、電話の向こうでノゾミが泣き始めた。そして、しゃくりあげながら鼻声で叫ぶ。
「何か理由がないと、こんなこと言えないよ」



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